5月8日は「松の日」だそうです。松といえば松竹梅といって昔から縁起のいい植物の筆頭になっていますが、なぜ縁起のいい植物となったのでしょうか。

 まず最初に5月8日が松の日になった由来ですが、こちらは「日本の松を守る会」が 1989年に制定したものだそうです。こういった記念日には珍しく語呂合わせではなく、1981年の5月8日に「日本の松を守る会」の全国大会が開催されたのが由来だそうです。

 ちなみに、「日本の松を守る会」はその名の通り、日本の代表的な樹木である松をいつまでも大切に保護していくことを目的としています。

 松の木には 100種類以上の樹種があるそうですが、一般的にはクロマツやアカマツが松とされているようです。能や狂言の舞台には必ず松が背景として書かれていることからもわかるように、日本のあちこちで松は見られ「白砂青松」(はくさせいしょう)という日本の美しい海辺を現した言葉があるくらいです。

 そんな馴染み深い松が、なぜ縁起物になったのか? その一番の理由としては松が常緑樹であるために冬でも緑を絶やさないことが挙げられます。常に青々としているその姿から不老長寿の象徴と考えられたわけです。

 同じように常に青さをたたえている竹や、冬に花咲く梅も縁起がいいとされていて、松竹梅が構成されたようです。ただし、今のように松竹梅のうち松が一番上というのは近年になってから料理屋で特上・上・並のかわりに松竹梅を導入したために起きた現象であって、もともとは松竹梅に上下の関係は無かったようです。

 この順番については諸説があって、もともと松竹梅は中国の冬の画題であって木の勢いの強さの順番で松竹梅になった説や、松は仙人が食べるので一番上などという説もあります。

 同じように松という言葉の語源も諸説あり、久しく齢(よわい)を保つことから「たもつ」が転じて「まつ」になったという説や、葉がまつげに似ているから「まつ」である、神が木に宿るのを「待つ」などがあります。

 フラワーエッセンスの元祖であるバッチフラワーレメディにも、松のレメディがあります。正確にはヨーロッパアカマツであるパイン=PINE ですが、このエッセンスは後悔と許しに関連していると言われます。

 日本各地にあるので、あまり注目せずに見逃してしまう松ですが、神が宿るという語源や、フラワーエッセンスの例を挙げるまでもなく、花言葉がそのものずばり「不老長寿」である、とてもパワーのある木です。外出した際などに松の木を見かけたときにはそのエネルギーを感じてみてください、元気に長生きできる力を分けてもらえるはずです。

招福門松 獅子頭 H120cm


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